「世界的に5Gの状況ってどうなの?」
最近は日本国内で5Gに関するニュースを多く耳にするようになったため、このような疑問を抱える方は多いはずです。
また、同時に「日本での5Gの進み具合」についても気になると思います。
結論から申し上げると、2020年12月時点で日本は欧州やアメリカ・韓国と比較し、5Gの実用化がやや遅れています。
とはいえ、国や地域の状況によって進み具合は異なるため、一概に実用化が遅くなっていると言い切ることはできません。
本記事では、都内の通信会社で営業マンとして働く筆者が「海外各国の5Gの状況」について詳しく解説します。
目次
海外と比較して、日本の5Gは遅れている?
結論から申し上げると、海外の主要国と比較し、日本の5Gの取り組みは1年ほど遅れをとっていると言われています。
2019年4月にアメリカ・韓国では5Gの商用化がはじまり、その後スイスやドイツなどの多くの欧州諸国、オーストラリア・中国・サウジアラビアなど20を超える国々が2019年のうちに5Gを商用化しました。
海外の多くの国では2019年を「5G元年」とし、5Gサービスの提供が始まりましたが、一方日本では2020年春にようやく大手通信キャリア3社、2020年秋に新しく大手通信キャリアに参入した楽天モバイルが5Gサービスの提供を開始しました。
そのため、世界的にみると日本の5Gの取り組みはやや遅れていると言えるでしょう。
こちらの記事では、総務省から割り当てられた「日本の4大キャリアの5G周波数」について詳しく紹介しています。
海外各国の5G状況は?
海外各国の5Gの状況をみていきます。
アメリカの5Gの状況
アメリカでは、2019年4月に4大キャリアが5Gサービスの提供を開始しました。
現在はアメリカの都市圏を中心に5Gサービスが展開されており、当初の想定より安くサービスを提供できています。
しかし、
・5Gの電波状況がよくない
・5G対応端末が高い
の2点の課題を抱えており、2020年12月時点で利用者の急速な拡大はしておりません。
今後5Gの基地局増加や5G対応端末のラインナップが増えることにより、徐々に利用者の拡大が見込まれています。
韓国の5Gの状況
韓国では、2019年4月に3大キャリアが5Gサービスの提供を開始しました。
5Gサービス利用開始当初は、
・5Gの通信速度が遅い
・5G提供エリアが限られる
の2点の課題を抱えておりましたが、迅速に基地局を増やし、5G対応端末を安く提供する事業者の台頭により、順調に利用者の拡大を実現することができています。
特に韓国では5Gのスペックを活用した動画コンテンツやアプリコンテンツなどに早い段階で着手したことが、急速な利用拡大を後押しする理由になっています。
中国の5Gの状況
中国では、2019年11月に5Gサービスの提供を開始しました。(当初は2020年の5G商用化を目指していましたが、スケジュールを前倒ししました。)
中国の5Gの状況は、
・5G基地局の整備が整っている
・5G対応のデバイスが充実
の2点の強みを活かし、北京や上海を含むほとんどの都市圏で順調に利用者の拡大を実現することができています。
中国ではすでに1,000万人を超える人が5Gの利用登録をしており、今後も急速な利用拡大が見込まれます。
特に中国ではデバイスメーカーである「ファーウェイ」の存在が、5Gの急速な利用拡大を後押しする理由になっています。
世界的に今後の5Gの動向に注目が集まる
今回は、「海外各国の5Gの状況」について詳しく解説しました。
世界的に5Gの商用化ははじまりましたが、世界全体でみると未だに5Gサービスの利用者はそこまで多くありません。
とはいえ、韓国や中国では5Gに対応した迅速なサービス開発や基地局設置などにより、順調に利用拡大ができています。
こういった先進的な取り組みをしている国と比較すると、日本の5Gサービスはまだまだ遅れをとっている状況だと思います。
今後世界的に5Gの急速な利用拡大が見込まれるので、世界でどういった動きがあるのか注目しつつ、最適なタイミングで5Gサービスへ乗り換えることをおすすめします。
こちらの記事では、「日本国内の大手4キャリアの5G契約プラン」について詳しく紹介しています。ぜひ、ご覧ください。